最新記事ダイジェスト

メディア戦略奏功、好値維持

 宮城の銀ザケが盛漁期入り

 チリ産減少・高値も追い風に キロ600円前後を維持

 宮城県養殖銀ザケの出荷が盛期の6月に入って活発化している。1日当たりの平均出荷数量は約50㌧にまで拡大、ピーク期に差し掛かる中で生産規模はさらに増えていく時期に移ってきたが、今期特筆されるのが価格面での健闘。依然として600円前後の好値をキープしており、前年比2倍の高値を堅持している。

 わずか2シーズン前は風評被害とチリ産の大量搬入に押されて値が付かず、震災からの復興初年度にして過去にない厳しい年となったが、昨年は振興協議会による積極的な販促活動が功を奏して価格、数量両面ともに復活を印象付けた。今期はこれにテレビ・スポットなどを利用したメディア戦略を加えて、さらに成果を収めつつある。
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旬を迎えた道東春鮭鱒 販促イベント目白押し

<2014.6.6日号>

まるごと根室 札幌で「ときしらず祭り」

春鮭鱒普及協 札幌のレストランで特製料理

toki2 まさに旬の季節を迎えたトキシラズやベニなど道産春鮭鱒の販促PRイベントが目白押だ。一大産地の根室では、ねむろ水産物普及推進協議会(通称・まるごと根室)が「創作料理フェア」に続いて5、6日に札幌市で「ねむろ産直ときしらず祭り」を開催。
 一方、今週からは道漁連と春鮭鱒普及協議会による販促企画「春鮭鱒フェア」が札幌市内のレストランで始まり、シェフが腕を凝らした期間限定のトキサケ料理が味わえるなど、関係者一体となった春鮭鱒のPR活動が展開されている。
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北見管内増協 秋サケMSC認証取得を断念

<2014.5.30日配信号>

野生魚の維持管理めぐり進展みられず

 輸出促進や国際競争力の強化を目的に網走管内先行で認証取得が目指されてきた道産秋サケのMSC(海洋管理協議会・水産エコラベル)について、必要とされる野生魚の保全や管理に関するモニタリングなど実施主体となってきた北見管内さけ・ます増殖事業協会(木村政幸会長)はこのほど開催した理事会で、取得継続の断念を決めた。

モニタリングは重要視、規模縮小して継続へ

 外部査読の結果、焦点となっている「野生種の保全と管理」に関してさらなるデータの拡充に加えて野生魚資源維持のための管理体制の変更をも求められる情勢にあり、現行の増殖体制や漁業形態に影響を与える可能性もあることから、早期取得は困難と判断した。ただ、野生魚のモニタリングについては、種の保全を考えた上で増殖事業にとっても重要となることから規模を縮小して継続する。
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道内春定置網漁本番へ 
水温低く走り軒並み不振

 <2014.5.23日号>

今月勝負の本マス依然低調  トキは良型も散発

 道内沿岸の春定置網漁が本番時期を迎えた。今期の走りは主力の道東方面で流氷の影響から約2週間遅れのスタートとなり、さらに依然として低めで推移する沿岸水温の影響からか太平洋側の主力地区が軒並みの不振となっており、上げ基調が期待された今月下旬を迎えてさらに一段下げの様相に。

 特に5月が勝負となる本マス(サクラマス)が各地ともに振るわず、来月盛漁期を迎えるトキ本番に向けてやや心配の残る序盤戦となっている。トキ、本マスともに型は良く、浜値はトキ良品でキロ2500~1700円ほどとまずまずの値を付けているが、量的にまとまる日が少ないため乱高下の幅が大きく「相場感に乏しい展開」だ。
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えりも海域アザラシ被害
環境省が管理計画を策定

 <2014.5.16日配信号>

メス10頭を学術捕獲 「絶滅危惧種」指定再評価へ

2 環境省は9日、日高えりも地域でサケ定置網を中心に深刻な漁業被害をもたらしているゼニガタアザラシに関する「環境省えりも地域ゼニガタアザラシ保護管理計画」を策定した。

 これまでの調査で同地区に生息するアザラシは増加傾向にあり、それに伴い漁業被害の規模や範囲も年々拡大傾向にあることが判明しており、平成27年度末までにレッドリストの「絶滅危惧種」の指定が妥当なのかどうかを再評価する。繁殖などの不足データを補う目的で幼獣を除くメス10頭を学術捕獲するほか、漁業被害防除手法の検討を引き続き行い漁業被害の軽減による共存策を探る。

 ただ、昨年は直前になって試験捕殺に「待った」がかかる一幕もあり、遅々として進展のない状況に長年被害を受けてきた現地生産者らの不信感は根強く、浜にとってはようやく「半歩前進」といったところだ。
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さけます・内水試 「ハーブ餌料」の効果実証

サケ稚仔魚原虫病の予防技術開発へ

 道総研さけます・内水試は今年度から3カ年の重点研究課題として「サケ稚仔魚の原虫病総合的予防技術の開発」に取り組んでいる。

 各ふ化場で飼育管理される稚仔魚には時に寄生虫の一種の原虫病が発生し、大きな被害をもたらしている。平成15年の薬事法改正により希釈ホルマリンによる駆除ができなくなったことで現在では食酢食塩水に稚魚を浸透させる駆除が行われているが、不十分な駆除や稚魚へのストレス、作業の増加など問題点も多い。さらに卵黄嚢を持ち体力的にもまだ弱い仔魚の段階での駆除が困難など十分な対策をとることができないのが現状。

 こうした魚病への対応不足が秋サケ来遊資源の減少の要因の1つになっている可能性が指摘されているほか、原虫病による被害状況や発生のメカニズムについてもよく分かっておらず、予防法も確立されていないことから同場では昨年度、受託研究を実施。この中で稚魚にハッカなどのハーブを添加した餌を与えると原虫病発生が抑制されること、道内太平洋側を中心に発生していることなどを突き止めた。

 今年度からは、実用化・事業化につながる「重点研究課題」として①道内原虫病の実態把握②発生の機構解明③予防技術の開発―を目的として北大、北水研の三者による研究をスタートする。

 具体的には、道内のどの地域でどの程度原虫病が発生しているかを明らかにし、発生マップを作成して基礎資料とするほか、どんな過程を経て発生するのかを解明。さらに予防策として飼育環境の改善やハーブ飼料による予防効果の実証、有効なハーブの種類や給餌手法、健康状態に与える影響などを明らかにし、効果的な予防策を講じることで稚魚の健康度向上や増殖事業のコスト軽減、労力軽減などにつなげたい考え。【「魚と水50-4号」から 】

ベニ枠3割増 総体で24%増の6630㌧

ロシア200カイリ水域内日ロサケ・マス漁業交渉が妥結

<2014.5.9日配信号>

割当量2014 今期のロシア200カイリ水域内日本漁船によるサケ・マス漁の漁獲割当量など操業条件を決める両国政府間交渉(通称サケ・マス交渉)が先月末に妥結した。総体の漁獲割当量はベニ、シロを主体に6630㌧で決まり、交渉の遅れに伴い約1カ月間もの大幅な漁期短縮を強いられた前年に比べ、操業船の増加などもあって24%の増枠となった。一昨年の総割当量は7071㌧で、これに比べると6%ほどの減枠となるが、価格面で期待できるベニの枠が2886㌧と昨年、一昨年に比べて3割ほど増加された。

1区南限で操業水域拡大
出漁は規則改定で6月から

 操業水域はカムチャッカ半島東の1区南限が拡大。入漁料は前年から4億円増の合計約20億円。ただ、ロシア国内の規則改定に伴い、操業開始は一律6月1日からとなり、前年と同様、従来スケジュールに比べると約1カ月から20日間ほど短縮される形となる。
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=2014年5月16日号続報=

ロシア200海里サケ・マスの拡大水域、調整遅れ本年見送り

 先に妥結したロシア200カイリ水域のサケ・マス交渉=前号5月9日で既報=で決まった操業水域1区の南限拡大に関する追加協議の結果、同拡大水域での操業に関するロシア国内での調整が予想以上に遅れ、6月1日からの漁期入りまでに間に合わない可能性が出てきたことから、本年については前年と同じ操業水域とする内容の変更が行われた。

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