最新記事ダイジェスト

道内6海域29エリアの沿岸水温を掲載

=札幌管区気象台の新サイトが話題に=

前浜の海況チェックに最適、過去のデータも充実

 札幌管区気象台が今年1月からスタートさせた情報提供サービス「北海道沿岸域の海面水温情報」のサイトが話題となっている。前日までの日別海面水温と海域の平均解析結果を毎日更新しているもので、ほぼリアルタイムで全道各エリアの沿岸水温がチェックできるシステム。

 現在最中のサケ・マス稚魚の放流適期の把握、まもなく盛期に移るホタテ稚貝の採苗作業などで前浜の漁業者、関係者に広く利用可能なほか、データ分析の面で研究機関からも重宝されそうな内容となっている。海水温の上昇傾向や資源の減退傾向が顕著に現れ始めている昨今、海況情報とそのモニタリングの重要性を再認識する上でも優良なサービスと言えそうだ。
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イクラ高騰継続
漁次第で再び荷動き鈍化懸案

道水産物荷主協会・荷受アンケート調査から 「魚卵編」

生筋子は流れ堅調もイクラは輸入物先行の動き

 <2016.4.15日配信号>

DSCF0580 前回に続いて北海道水産物荷主協会がこのほど実施した荷受・商社筋へのアンケート調査から「イクラ」および「筋子」の魚卵製品についての意見を紹介する。

 昨シーズンのイクラは期首の越年在庫が少ないまま新漁へと突入、三陸を含めて漁が大きく先細りとなったことで新物相場は全体に高値推移を強いられ荷動きは鈍化した。逆に旬の生筋子、輸入塩筋子にはある程度の動きが出たものの、輸入解凍物との兼ね合いもあって末端の売り場からはやはり冷静な価格設定を求める声が一段と強まった。

 不安定な秋サケの来遊に伴い量産できないジレンマを抱える中だけに、消費の拡大さらには活気あふれる商戦を実現させるためにも今期は魚卵相場の沈静化につながるような豊漁と安定相場に期待を寄せる声が強いようだ。
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相場弱含みを想定 取り扱い増に期待
【輸入鮭鱒】

順調な消流に向けては依然高値 下方修正求める声も

 <2016.4.8日配信号>

 前々回に続いて本号では、このほど北海道水産物荷主協会が実施した荷受・商社筋へのアンケート調査から「輸入鮭鱒」を紹介する。「まるでジェットコースターのよう」とも揶揄(やゆ)され、関係商社から末端までに大きな欠損をもたらす主要因ともなった近年の輸入サケ・マス相場の超乱高下だが、昨夏以降ようやく落ち着いた相場へと転じている。

 今年は主要品目となるチリ産の冷ギン、米ロ産冷ベニともに潤沢な搬入を想定、国内の販売相場は弱含みが想定され、これを機に養殖物マーケットの復調や取り扱いの好転を期待する声が多い。ただ、国産品を含めた順調な消流に向けては依然高値水準にあるとして、下方修正を求める意見も寄せられている。春鮭鱒や春定置物、秋サケ相場への影響が注目される。
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前年同条件 漁獲枠合計2,050㌧で決定

=日本200海里サケ・マス交渉=

<2016.4.1配信号>

 日本200カイリ水域内の今期ロシア系サケ・マス漁の操業条件などを決める「日ロさけ・ます漁業交渉」(日ロ漁業合同委員会第32回会議)が3月26日に妥結した。22日から東京で協議されてきたもので、漁獲枠は計2,050㌧、協力金は漁獲量に応じて2億6,405万円~3億6,000万円の範囲とし、いずれも前年と同じ条件で決定。

 流網禁止を受け日本側がトロール試験操業を提案

 また、本件に続いてロシア水域内のロシア系サケ・マスの漁獲条件について協議。流網漁の禁止を受けて日本側は代替としてトロールによる試験操業を提案したが実質的な話し合いにまでは至らず、今月後半に日程を改めモスクワで具体的な協議を行うことになった。(詳細記事については本誌のご購読をお願いいたします)

【春鮭鱒】流通減退と価格高騰に強い警戒感

 ベニはロシア定置物、定塩フィレへのシフト示唆

 =道水産物荷主協会アンケート調査から=

 <2016.3.25日配信号>

 道水産物荷主協会はこのほど、全国の大手荷受会社・関連商社筋を対象とした主要魚種別のアンケート結果を集計した。①販売の特色②改善要望③今年の展望――の3点について回答を求めたもの。サケ・マス関連では「秋サケ」「春鮭鱒」「輸入鮭鱒」「イクラ」「筋子」の各品目について流通の最前線に立つ荷受会社販売担当者から貴重な意見が多数寄せられた。

 このうち、ロシア水域での流網漁禁止に伴い、今期の操業条件や水揚げに関して多くの懸案を抱える「春鮭鱒」については、流通量の減退とその反動による価格高騰を心配する声が多数寄せられ「(高値による)マーケットの縮小と消費離れ」を予想する声が大勢を占めた。【本号以降品目別にアンケート要旨を順次紹介予定】

ノルウェーアトラン
生産減で史上最高値

輸出価格 過去30年間で最高値の800円台にまで高騰

【海外サーモンニュース】

 <2016.3.18日配信号>

 量販店の売り場で国産秋サケの競合相手となっている輸入養殖サーモン。塩蔵・解凍物を含めて主力のチリ産銀ザケ、ノルウェー産アトランの切り身パック製品がショーケースに並ばない日はないほどの充足ぶりをみせている。

 飛躍的な増産を果たしてきた養殖サーモンだが、全世界的な需要の増加に対して供給量は頭打ちがささやかれ始めて久しく、特にノルウェー産のアトランが魚病の影響で生産縮小が確実視されており、再び大幅な値上がりに転じているという。輸入物の価格が落ち着きを戻しつつある中、この傾向はさらに持続する見通しで、世界の量販・外食マーケットに大きな影響を与えそうだ。
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サケ600万尾増の10億3810万尾

平成28年度の全道サケ・マスふ化放流計画

<2016.3.11日配信号>

 第20期第19回北海道連合海区漁業調整委員会が3月10日に札幌市内で開かれ、平成28年度全道サケ・マス人工ふ化放流計画が諮問され、原案通りこれを答申した。来年度のサケ放流計画は、全道合計10億3,810万尾で、資源底上げを目的とした施設整備・増殖体制の拡充などに伴い前年度計画に比べて全体で600万尾の増加となった。

 カラフトマスはオホーツク海区の施設整備に伴い前年度計画に比べて全体で250万尾増の1億3,840万尾を放流。サクラマスについては、魚病発生に伴い稚魚が前年計画に比べて239万5,000尾少ない280万5,000尾、幼魚が同じく124万9000尾少ない110万6000尾と一時的ながら大幅に縮小する。
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