最新記事ダイジェスト

生産なお不透明先読みにくい商戦か

=どう動く!? 今期の秋サケ商戦=

 <2014.7.25日配信号>

 道内秋サケ漁の開幕まで早くも約1カ月余り。地域によっては今期も厳しい来遊が想定される中、消流面では強いフィレ・ドレス製品と弱いイクラ相場という親子で両極端な構図のまま新物スタート時期へと突入する。

強含むドレスに対しイクラ低迷、親子で両極端な構図
 
13次操業期間図 競合する輸入養殖物の縮小と高値、一方で出足好調な海外ベニやマスの情勢が絡んで、国内生産の行方も不透明感を残す中で販売筋にとっては先の読みにくい商戦本番となりそうだ。加えて後続の東北エリアは震災年級が主群の4年魚で回帰する年に当たることから、東北の加工業者にとっては原料確保の面などでさらに難しい舵取りを強いられる可能性もある。今期の秋サケはどう動くのか。商戦を展望する。

 ※第13次定置漁業権の免許状況および秋サケの操業期間図(上図)を掲載

 (記事詳細については「週刊サケ・マス通信」本誌のご購読をお願いします)

主品目まとまり前年比4割増 月間2万㌧超え

=5月のサケ・マス類輸入実績=

<2014.7.18日配信号>

冷ギン前年上回る9千㌧
単価600円台の高値維持

 財務省集計の貿易通関統計に基づく今年5月のサケ・マス類の総輸入量は、単月で2万1787トン、190億円となり、前年同月に比べて数量で4割、金額ベースでは9割もの増加となった。昨年前半までの大量搬入から一転し極端な縮小傾向が続いていた今年の輸入サケ・マスだが、その反動に伴う強い引き合いに加えて主要搬入国チリでの港湾ストの影響で遅れていた荷がまとまったことなどにより、5月は冷凍ギン、同トラウト、同フィレ製品の主要3品の搬入がいずれも前年を上回った。フィレを含めた単月の総キロ単価は873円で、主軸の冷ギンも600円台を堅持する「超高値」水準が続いている。
(詳細は「週刊サケ・マス通信」本誌のご購読をお願いいたします)

道東・オホーツクでトキに代わって早くもブリ水揚げ

昨シーズンよりさらに1カ月早め? 暖流の影響か

ぶり 道東、オホーツク方面で6月末から早くもブリの水揚げが始まっている。地球温暖化の影響に伴う沿岸水温の高温化が近年指摘されている中で道東・道北エリアでも過去になく水揚げが増えているブリだが、6月から獲れだすのは異例。その一方で価格の取れるトキシラズは急速に水揚げが減っており、生産者は首をかしげている。

 7月8日、斜里第一漁協では1尾当たり5㌔サイズから8㌔アップまでのブリ50本ほどが水揚げされた。沿岸のマス網での水揚げされたもので、現在準備段階の網がまだ多く、カ統数が出揃っていないため量的にはさほどのまとまりにはなっていなかったが、地元定置業者も「この時期にこれほど獲れることは過去になかった」と困惑気味。

 同日のブリ浜値はキロ190円。徐々にトキの水揚げが減って早い時期のカラフトマスへとシフトしていく季節ではあるが、肝心のトキシラズはわずか数尾程度と採算的にも振るわない。

 同様に根室管内の羅臼、標津方面の春定置にもブリが入り始めており、これに代わってトキが皆無状態に。関係者は「日本海側から宗谷暖流がオホーツク海を抜けて知床半島をまたぎ根室方面へと入り込み、沿岸の暖水化が影響しているのではないか」と話している。
 (「週刊サケ・マス通信」7月11日配信号に掲載)

在庫増と高値続く卵製品の消流停滞懸念

道定置協会の現地対話集会で道漁連が秋サケ流通見通し

 <2014.7.11日配信号>

チリ銀搬入減や在庫圧縮で親製品は順調な流れ

01haibun 北海道定置漁業協会(阿部滋会長)が主催する平成26年度現地対話集会が7月7日の網走市を皮切りに全道8地区で順次開催されている。この中で道漁連が、まもなく本番を迎える今期秋サケの消流動向と見通し、対策事業について説明。

 チリ銀を筆頭に輸入鮭鱒の搬入が大幅に縮小していることで親製品については比較的安定した流通動向をみせている一方、昨年の水揚げ回復に伴う供給増と高値継続により消費が低迷するイクラ製品については「越年在庫が増えており新物の流通停滞が懸念され予断を許さない」と解説。
 
 こうした情勢を踏まえて、今期も旬の時期の「生鮮対策」と消費者ニーズに即した製品開発を軸とした「国内対策」、海外需要拡大を目指した「輸出対策」の3本柱を核に事業を推進する。特に流通に不安を抱えるイクラを主体とする卵製品については、漁期前の在庫圧縮と流通環境の整備を念頭に販促をより強化しスムーズな新物スタートにつなげたい意向だ。
 (記事詳細、消流データなどは「週刊サケ・マス通信」本誌で)

秋サケ前年を4%下回る4059万尾

道さけます・内水試が今期の全道秋サケ来遊予測を発表

 <2014.7.5日配信号>

 道総研さけます・内水試は、今シーズンの全道秋サケ来遊予測値を前年実績に比べて4%下回る4059万6000尾と発表した。7月4日に札幌市内で開かれた北海道連合海区漁業調整委員会の中で公表された。近年の来遊不振傾向を反映して今期も厳しい予測値となっており、わずかながらも4000万尾は上回る水準だが、予測通りとなれば平成22年以降5年連続で4000万尾ラインにとどまる低位の来遊となる。

オホーツクは1割減も高位安定 根室、えりも以東も増加

 地区別にみると、近年高位安定が続くオホーツク海区は前年に比べて約1割少ない予測値となるものの今期も豊漁の見通し。根室海区は昨年不振となった北部地区が復調して前年比14%増、えりも以東海区は東部、西部ともに若干増加し全体では4%の微増。逆にえりも以西海区は各地区とも減少して1割減、日本海区は北部がやや前年を上回る予測となったが、昨年の3、4年魚が極端に少なかった中・南部が前年をさらに3割ほど少なくなる見通しで極めてに厳しい予測値となっている。
 (記事詳細については「週刊サケ・マス通信」本誌のご購読をお願いします)

特集:地球温暖化と秋サケ
漁業に深刻な影響与える環境異変
<2014.6.27日配信号>

 先に開催された第52回全道組合長会議の中で、現在大きな懸案の1つとなっている資源減少に伴う「生産振興対策」が特別決議された。地球温暖化による様々な影響が大きくクローズアップされる中、水温や海流など海洋環境の変動に伴って様々な魚種の生産量が減少の一途をたどるなど、近年漁業の現場において問題は深刻化しつつある。最近は猛暑やゲリラ豪雨など異常気象に関するニュースを目にする頻度も増えている。

 世界で最も長い距離を航海した末に母川へと回帰する日本の秋サケは、環境変動のいわば「指標」ともなる重要な魚種。地球温暖化や海洋環境の変化が今後の水産業、そしてサケ・マス漁業にどんな影響を与えるのかを改めて考えてみたい。
(詳細記事については「週刊サケ・マス通信」本誌のご購読をお願いします)

 

第52回全道漁協組合長会議 
計4項目を満場一致で決議

資源回復・生産振興対策を特別決議

有害生物の被害対策や漁業コスト低減など盛り込む

004 第52回全道漁協組合長会議が6月19日に札幌市で開催され、全道漁業にとって喫緊の重要課題となる計4項目について決議した。
 近年の海洋環境の変動に伴い資源の多くが減少に転じており、漁家経営にとって重大な懸案となっていることから、資源対策を軸とした「生産振興対策」を特別決議したほか、有害生物の被害対策など「豊かな漁場・環境づくり対策」、コスト・経営安定対策を含む「漁業経営基盤強化対策」、さらに「原発関連対策」の3項目を決議、施策の充実と早期実現を目指し漁協系統一丸で推進活動を展開していく。
 (記事詳細については「週刊サケ・マス通信」本誌のご購読をお願いします)

定置網漁業者手帳

 定置網漁業者手帳は
 売り切れました
 漁網用防汚剤専門メーカーのバッセル化学株式会社が誇る大人気の船底塗料「新海物語」シリーズ! 上バナーから特設ページへ