最新記事ダイジェスト

=道水産物荷主協会・荷受アンケート調査=

秋サケ フィレ主体にマーケット拡大

<2015.4.10日配信号>

 北海道水産物荷主協会はこのほど、全国の大手荷受会社・関連商社筋を対象とした主要魚種別アンケートの結果を集計した。魚種別に①販売の特色②改善要望③今年の展望――の3点について回答を求めたもの。サケ・マス関連では「秋サケ」「春鮭鱒」「輸入鮭鱒」「イクラ」「筋子」の各品目について、流通の最前線に立つ販売担当者から貴重な意見が多数寄せられた。

競合チリ銀は相場下方修正、今後の販売には懸念も

DSC00066 このうち最重要品目「秋サケ」については、輸入鮭鱒類の高騰を追い風に受け国内マーケットが広がったことを歓迎。その一方で、競合するチリ銀の相場下方修正が進んでいる点を踏まえ、今後の流通については主軸を担う冷フィレなど製品の販売苦戦を懸念している。高い商品力を一定評価するものの、特に今期新物については高値発進を警戒する向きが多い。また、安定流通をさらに加速させるためにも、潤沢な水揚げに期待する声が多く寄せられた。
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宮城の銀ザケ 日量20㌧ペースに拡大

水温高く成育順調で良形多し、活締め出荷も好評

<2015.4.3日配信号>

 例年通り3月下旬から今期の出荷がスタートした宮城県の養殖ギンザケは、水揚げ開始から約2週間となり、石巻市場はじめ今月からは女川、志津川などでの扱いも増え県内日量で20㌧のペースに拡大している。今シーズンは沿岸水温の上昇が比較的早く、飼育魚の餌食いも良好。順調な育成状況を反映してサイズアソートは早くも1.5キロアップの比率が高まるなど型は良形が多くなっており、徐々に本番ムードを高めている。
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※その他の記事
 サケ・マス類2月の貿易統計
 水産総合研究センター北水研人事
 道総研人事異動ほか

=日ロサケ・マス交渉が妥結=

日本200カイリ流網漁
前年比5%増の2,050㌧

<2015.3.27日配信号>

 日本200カイリ水域におけるロシア系サケ・マス漁の本年の操業条件などを決める日ロサケ・マス漁業交渉(日ロ漁業合同委員会第31回会議)が3月24日までに妥結した。

漁業協力費キロ単価は前年同値の146.4円で妥結

 16日からモスクワで協議が重ねられてきたもので、決定した今期の漁獲枠はカラフトマス1550㌧、シロザケ500㌧の合計2050㌧、前年に比べ約100㌧、5%増で決定。単価の高いベニ、ギン、マスノスケの3種についてはカラフトマスの漁獲枠内で1隻当たり1㌧以内、漁獲に応じてロシア側に支払われる漁業協力費キロ単価は146.4円で前年同値とした。

 今回の交渉では、ロシア議会で議論されている来年からのロシア水域内サケ・マス流網禁止法案に絡んで日ロ双方の主張が一時平行線をたどり、当初予定の20日までに妥結には至らず交渉が継続され、24日にずれ込んで合意に至った。
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サケ380万尾増の10億3210万尾

=平成27年度の全道サケ・マスふ化放流計画=

<2015.3.20日配信号>

施設整備・体制拡充に伴い、えりも以西海区日高で増加

 第20期第14回北海道連合海区漁業調整委員会が3月16日に札幌市内で開かれ、平成27年度の全道サケ・マス人工ふ化放流計画について諮問され、原案通り答申した。今年度のサケ放流計画は全道合計で10億3210万尾で、資源の底上げを目的とした施設整備・増殖体制の拡充に伴い、前年度計画に比べ、えりも以西日高地区で380万尾の増加となった。

 カラフトマスはオホーツク海区を軸に前年度計画と同数の1億3590万尾を放流。サクラマスについては日本海を中心に755万5000尾の放流計画で全体の増減はないが、幼魚放流を8万尾減らしその分稚魚放流を同数増加させる。
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サケ回帰向上を復興の「シンボル」に

【新刊紹介】上田宏氏編著「三陸のサケ」

三陸のサケ 北海道大学北方生物圏フィールド科学センター・大学院環境科学院教授でサケ・マス類など産卵回帰性魚類研究の第一人者・上田宏氏編著の「三陸のサケ―復興のシンボル」がこのほど北海道大学出版会から発売された。

 古くからシロザケやサクラマスなどのサケ漁業が盛んに行われたきた三陸沿岸地域は現在、震災被害に伴う来遊の低迷に加えて震災前から続く回帰の減少傾向にあるなど、その原因究明と回帰率の向上が望まれる情勢にある。

 一方、同エリアが未来型産業のモデル地域として再生することを目的に科学技術振興機構(JST)が「水産加工サプライチェーン復興に向けた革新的基盤技術の創出」に関する基盤研究を公募。本書は三陸地方のサケ(シロザケ・サクラマス)親魚の回帰率を向上させることが三陸復興のシンボルとなると考え、「産学共創の場」における地元サケ関係者からの要望を加味した「東北地方の高回帰性サケ創出プロジェクト」を提案した研究成果を集約したものとなっている。

豪華執筆陣が最新の研究成果を紹介

 岩手県のサケ漁業関係者および様々な分野のサケ研究者を中心に三陸沿岸のサケ漁業および高回帰性サケを創出するために行っている技術開発・試験研究について紹介。日本のサケ・マス研究の最前線に立つ総勢15人の研究者が執筆に当たっており、増養殖技術や母川回帰性に関する生理学、遺伝子研究から加工流通に至るまで様々な角度からスポットを当てている。三陸にとどまらず全般的なサケの不安定な来遊が続く昨今、貴重な研究成果が凝縮した一冊となっている。

 A5判、208ページ、2200円(税別)、好評発売中。北海道大学出版会のホームページからも購入が可能。

生産8割方回復も養殖や加工業に遅れ

<2015.3.13日配信号>

東日本大震災4年 水産庁が復興の現状と課題を要約

 東日本大震災から4年。水産庁はこのほど、水産業復興へ向けた現状と課題についてとりまとめた。被害が大きかった岩手、宮城、福島の各3県の水揚げは4年かけてようやく震災前の8割にまで復帰、漁港も再整備が進み被災した漁港の95%で陸揚げが可能となるなど年を追うごとにゆっくりとではあるが着実に復興が進んでいることが報告された。

 しかし、主幹漁業の1つの養殖業では生産サイクルの関係で完全回復までに時間がかかることもあり、震災前の水準に比べてカキが4割、ホタテが6割の生産にとどまるほか、加工流通関連でも再開を希望する加工施設のうち依然140件、全体の2割もの施設がまだ再開するに至っていない。また、宮城、岩手に比べて福島の復興が遅れているなど、まだ多くの難問を抱え復興未だ途上の様子が浮き彫りとなった。
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1月チリギン 近年最少の前年同月並み1万2千㌧

=サケ・マス類輸入通関実績=

<2015.3.5日配信号>

平均搬入単価は過去最高値の689円にまで上昇

 財務省発表の通関統計に基づく1月のサケ・マス類輸入実績がこのほどまとまった。フィレ製品を含むサケ・マス総体の月間搬入量は約2万4000㌧、180億円となり、前年同月に比べて数量、金額ともに約1割の増加となった。シーズンを通して最も量がまとまる盛期を迎えたチリ産冷凍ギンザケ搬入は、近年最少となった前年同月に比べると約1割、1000㌧増えたものの、計1万2300㌧とほぼ前年並みに。一方、搬入単価はキロ平均689円と1月期としては過去最高値を記録、引き続き搬入縮小・価格高騰の傾向が続いている。
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