極東サケ・マス序盤戦不振―ロシア速報
主力のカムチャッカでマス豊漁年も直近奇数年に比べ半減
ロシア漁業庁は、同庁漁業組織局長ゴルニチニヒ氏が議長となって通信を利用した定例の極東地方における太平洋サケ・マス操業会議をこのほど開催した。会議には極東地方の漁業地域管理局、地方行政、研究機関の代表者らが出席。
この中で今年2013年漁期開始から同年7月15日までの太平洋サケ・マスの生産量が約3万7500㌧となり、直近奇数年の2011年同期に比べて3万4000㌧ほど下回り、半減していることなどが報告された。生産量は現在の主産地となっているカムチャッカ地方(3万3000㌧)が大部分を占めており、生産の遅れが指摘されている。操業が開始された他地域の漁獲量は、サハリン州で3600㌧、ハバロフスク地方で180㌧などとなっている。
(北海道機船漁業協同組合連合会提供「ロシア情報ニュースヘッドライン」から)
単月で前年比3割減の1万6千㌧に縮小
5月のサケ・マス類輸入実績
<2013.7.19日配信号>
近年の続く増加傾向にようやく歯止め
財務省発表の貿易統計に基づく5月のサケ・マス類輸入は、フィレ製品などを含めて単月で1万6018㌧、101億5510万円の実績となった。主力チリ産ギンザケの過去最多の大量搬入が続いていた前年同月に比べると数量、金額ともに3割少なく、前年と同レベルの高い搬入となった前月の4月実績に比べても総体で半減するなどやや落ち着いた輸入水準となっている。
これで1月からの累計実績は13万7000㌧、653億円となり、過去最多となった前年に比べると数量で1割、金額で2割のダウン。昨シーズン、鮭鱒製品相場暴落の引き金となったギンはじめチリからの搬入が減少に転じたことを受けて、過去2年続いた増加傾向に一応の歯止めがかかる展開となっている。
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前年実績を3%下回る3793万5000尾
さけます・内水試が今年度の全道秋サケ来遊予測を発表
<2013.7.5日配信号>
予測値通りなら4年連続4000万尾割れの厳しい来遊に
道総研さけます・内水試は7月1日、札幌市内で開かれた道連合海区漁業調整委員会の中で今期の全道秋サケ来遊予測値を前年実績に比べて3%下回る3793万5000尾と発表した。近年の来遊不振傾向を反映して今シーズンも厳しい予測となっており、予測通りとなれば4年連続4000万尾割れの低水準となる。
主力・オホーツク海で前年比1~2割の減を予測
地区別にみると近年高位安定のオホーツク海区が前年に比べて16%少ない予測となったほか、来遊不振の続く根室海区が14%、えりも以東海区が26%それぞれ増加予想も水準としては依然低め。えりも以西は主力の日高地区で昨年3年魚が多かったことを受けてやや回復が見込まれ24%増、日本海は逆に昨年の3年魚が少なく24%減の厳しい予測値となった。主群は平成21年生まれの4年魚、22年生まれの5年魚で、前年多かった5年魚が少なくなり、4年魚比率が高まる見通し。
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