最新記事ダイジェスト

北洋サケ・マス終えん 最後の水揚げ

ロシア200海里流網禁止法案成立で

 <2015.7.24日配信号>

ベニA品は前年同期の約4倍、キロ3400円の高値

 ロシア200海里水域で操業していた小型流網漁船が7月20日に根室市花咲港に帰港し、ベニなど約80㌧を水揚げした。漁期は今月27日までだが、2航海目を終えて各船とも漁獲割当量のほぼ満枠を消化したことでこれが今期最後の水揚げとなった。

 ロシア太平洋での流網漁業禁止法案の成立に伴い、来年から同海域における流網漁船の操業は全面禁止となる。古くは江戸時代末期から日本人が漁場開拓を積極的に進め、明治時代の協約による正式な漁業としての発効、第二次世界大戦による中断と復活、200海里時代の到来など様々な事象を経て100年を超える北洋サケ・マス漁業は、事実上この水揚げを最後にその歴史に幕を下ろすこととなった。
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養殖物主体に数量減と
相場下方修正進む

=5月のサケ・マス類輸入実績=

<2015.7.17日配信号>

前年比3割減の1万5千㌧、単価2カ月連続で700円台

輸入単価別表 財務省通関統計に基づく5月のサケ・マス類輸入は、チリからの冷ギンやフィレ製品を主体に月間1万4900㌧、114億円の実績となった。夏場のベニ盛期まで輸入物搬入の端境期に入ったことで前月に比べて4割ほど搬入レベルはダウン。主力の冷ベニやトラウト、フィレ類などチリからの養殖物の搬入が減ったことで前年同月に比べても3割ほど少ない。総輸入単価はキロ763円で前月とほぼ同水準、900円台まで上昇した前年後半に比べると依然として下落傾向が続いている。

 ロシア200海里水域の流網禁止問題に絡んで北洋物の高騰が続く中だが、輸入物については数量の縮小と相場の下方修正が継続しており、新漁を目前に控える秋サケの流通にどんな影響を与えるのか注目される。
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親子とも在庫は軽めも消費停滞の懸念

道定置協会の現地対話集会 道漁連が秋サケ流通見通し

<2015.7.10日配信号>

国内消費縮小、越年在庫は近年最少の9万2千㌧台

処理配分 北海道定置漁業協会(阿部滋会長)が主催する平成27年度現地対話集会が7月6日の北見地区を皮切りに全道8地区で順次開催されている。この中で、開幕まであと2カ月を切った今期秋サケの消流動向と見通し、対策事業などに関して道漁連が解説。

 親製品については、生フィレ主体に比較的順調に消化される中、総供給量の減少に伴い越年在庫は近年で最も少ない9万㌧台前半まで圧縮。軽めの在庫環境で新物シーズン入りとなりそう。だた、現況では高コスト製品の荷動きが鈍化傾向に転じており、加えて中国で冷凍原料が滞留するなど輸出を含めた動向には注視が必要な情勢。

 子のイクラ製品については、価格の下方修正や新物減少により消化が促され、越年在庫は1000㌧レベルにまで大幅に圧縮される見通しだが、国内需要の縮小傾向に歯止めがかからないこと、さらに今期は世界的なマスの豊漁年に当たるため輸入卵の搬入増が懸念されるなどの不安要素を抱える。近年不安定な国産秋サケの生産量に左右されるが、輸入物の搬入動向や相場も絡んで親子とも楽観視できない環境となっている。
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道さけます・内水試が今期の全道秋サケ来遊予測を発表

前年実績比15%増の4029万尾

 <2015.7.3日配信号>

 道総研さけます・内水試は、今期の全道秋サケ来遊予測値を前年実績3508万尾に比べて15%上回る4029万1000尾と発表した。7月2日、札幌市内で開かれた北海道連合海区漁業調整委員会の中で公表された。

 昨期が平成12年以来の3000万尾台半ばの低い来遊にとどまったことから多くの地区で前年実績を上回る見通しながら、近年の不安定な来遊傾向を反映して予測通りなら今期も平成22年以降6年連続で4000万尾ラインの厳しい来遊となる。昨年は主群の4年魚(平成22年級)が平成以降で最も少ない水準に落ち込んだことに加えて全道的に若齢の3年魚が好調となった地区が多かったことから、今期は総体的に5年魚が少なく4年魚の比率が高まりそうだ。

オ海西部、以東東部、以西道南の3地区で前年下回る

 海区別には、オホーツク海区は東部が復調し全体では前年比1割増、根室海区は北部の好転が期待され3割増、えりも以東は不振の東部が今期も厳しく5%下回る見通し、えりも以西は道南で前年を下回る見込みながら日高で4割近い増加が期待され全体で2割増、厳しい情勢が続く日本海は復調が期待され、4割増の予測。前年実績を下回る予測値となったのは、オ海西部、以東東部、以西道南の3地区となった。
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=「玄関口」にとどまらない観光拠点・新千歳空港リポート=

道産サケ販促PRの最前線に 連日活況

<2015.6.26日配信号>

目立つ海外観光客、経済活性化の起爆剤に期待

0004 「北海道の空の玄関口」と形容される事の多い新千歳空港だが、2011年の国内線ターミナルビルのリニューアルを契機として、今や単なる「玄関口」にとどまらない道央圏を代表する巨大エンターテインメント拠点として大きな存在感を誇っている。アミューズメント施設や映画館、さらには天然温泉までが併設されており、旅行での利用に限らずグルメやショッピングなどで近郊から訪れる一般客も多い。

0006 2Fのショッピングワールドには「スイーツ」と並んで北海道観光のおみやげ品の”2大巨頭”とも言える「水産物」を扱う店舗多数が出店。道産水産物の代名詞的存在の「サケ」を筆頭に連日活況あふれる商戦が繰り広げられている。新千歳空港のサケ販促事情をリポートする。
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第53回全道漁協組合長会議 計3項目を満場一致で決議

安定経営基盤の構築に向け各種施策

 <2015.6.19日配信号>

資源増大、担い手確保、漁業被害対策などを軸に

 「第53回全道漁協組合長会議」が6月18日に札幌市で開催され、この中で本道漁業にとって最重要課題となる計3項目について決議した。

 漁業者の高齢化と資源の減少という生産段階での課題を抱える一方で貿易問題や風評被害など外的諸課題も立ちはだかる厳しい局面を踏まえ、外的環境に左右されない安定した漁業経営基盤の構築が重要と定義。

 重点的な施策展開が不可欠な「資源増大・管理対策」「漁業経営の体質強化対策」「豊かで安全な漁場環境づくり対策」の3項目について満場一致で決議し、漁協系統組織を挙げて推進活動を行いその実現を目指す。
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歴史ある北洋サケ・マス漁業 存亡の危機に直面

流網禁止法案、ロシア下院を通過

<2015.6.12日配信号>

 ロシア下院は10日、太平洋水域で行われているロシア200海里水域内のサケ・マス流網漁業を来年1月から禁止する法案を可決した。

 近く上院で審議され、その後プーチン大統領の署名を経て施行の運びとなるが、上院で法案が修正されることはなく、さらに大統領が署名の段階で拒否するケースはほとんどないとされており、このまま法案成立となる公算が強い。

 資源や環境の保護を名目に自国の流網漁業関係者の主張すら言わば「黙殺」した格好で、これで長い歴史を持つ我が国の北洋サケ・マス漁は存亡の危機に直面することになった。
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