来遊不振、異常気象――厳しさを増す捕獲・採卵
<2014.11.25日配信号>
今期も根室、日本海など3海区6地区で自主規制措置
オホーツク、道東方面の網揚げに伴い、現在えりも以西海区を中心に終盤戦の水揚げが続く道内の秋サケ漁。比較的順調に推移した序盤から一転、4年魚の極端な回帰不振を背景に近年最少ペースの不漁へと転落した。
こうした不安定な回帰の影響を受けているのが資源造成の根幹をなす親魚の捕獲・採卵事業。今期も道内5海区中3海区で漁期中に垣網撤去などによる定置網の自主規制措置が取られており、近年は豪雨や沿岸高水温といった異常気象も加わって現場の厳しさは年々増している。三陸方面では震災の影響と近年の回帰不振が重なって今期初めて本格的な海産親魚の移殖を継続中。
健苗育成、適期放流の前に必要量の確保という根本的ながらも規制以外の自助努力では改善の難しい問題が加わった形で、早急な対策が求められる一方で特効薬はなく、来シーズン以降もサケ漁業の大きな課題の1つとなりそうな情勢だ。
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札幌市豊平川さけ科学館30周年記念フォーラム「豊平川と野生サケを考える」が3日、同市中央区で開催され、100人を超える関係者や市民が出席し研さんを深めた。「カムバックサーモン運動」の盛り上がりをきっかけに1984年の開館以来30年を数えるその歩みを振り返るとともに、本年新たに市民有志や行政、研究者らによって発足・始動した「札幌ワイルドサーモンプロジェクト(SWSP)」について紹介。