資源変動と海水温の相関明らかに
来遊急減のカラフトマス 北水研さけます資源部が解析
<2013.6.28日配信号>
独立行政法人水産総合研究センター北海道区水産研究所は、急激な資源減少が近年深刻化しているカラフトマスに関して、来遊不振の要因解明に向けた調査分析を実施し、資源の変動と回遊海域の表面水温との間に大きな相関関係が認められることを明らかにした。
稚魚降海後間もない5月中旬は高水温がプラス
1年目の索餌期、回帰直前の冷水環境も資源に好適
さけます資源部資源評価Gの斎藤寿彦グループ長を中心とする研究グループが解析したもので、これによると、稚魚が降海する春の沿岸水温が温かく、索餌回遊期に当たる1年目の夏、さらに回帰時期となる2年目の夏季は逆に冷水温のほうが生き残りにプラスに作用していることなどが判明。秋サケと同様に春先の低水温や夏場の異常高水温が近年の来遊に影響を与えているとの指摘がある中で、これらの事象の裏付けともなる貴重なデータを得た。 (記事詳細については週刊サケ・マス通信本誌をご購読下さい)