野生サケの保全目指す
札幌ワイルドサーモンプロジェクト始動
<2014.11.4日配信号>
「順応的管理手法」で放流抑制、自然産卵でそ上維持へ
野生魚テーマに豊平川さけ科学館が30周年記念フォーラム
札幌市豊平川さけ科学館30周年記念フォーラム「豊平川と野生サケを考える」が3日、同市中央区で開催され、100人を超える関係者や市民が出席し研さんを深めた。「カムバックサーモン運動」の盛り上がりをきっかけに1984年の開館以来30年を数えるその歩みを振り返るとともに、本年新たに市民有志や行政、研究者らによって発足・始動した「札幌ワイルドサーモンプロジェクト(SWSP)」について紹介。
ふ化放流魚に比べて環境への適応能力が強く遺伝的多様性を持つとされる野生種サケ(ワイルドサーモン)に対する関心が水産業界でも高まりつつある中、自然産卵による野生サケを優先的に保守することでより自然に近い環境づくりを進めようというもの。この中で今後の保全計画などについて説明が行われ、データに基づき毎年の稚魚放流数を調節する「順応的管理方式」という新手法を提案、活動の意義について理解を求めた。
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